ブルーラジカル歯周病治療

BLUE RADICAL P-01
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ブルーラジカルによる
新しい歯周病治療

ブルーラジカルとは?

厚生労働省認定 厚生労働省から医療機器として認定され、その効果が科学的に証明されています。

ブルーラジカル P-01は、東北大学の菅野太郎教授が開発した、世界初の非外科的な歯周病治療器です。この治療器は、重度の歯周病を対象にしており、過酸化水素のラジカル殺菌技術で歯周ポケット内を徹底的に殺菌します。これにより、歯周炎や歯の周囲の炎症を抑えることができます。

2023年7月に薬事法における高度管理医療機器(クラスⅢ)の承認を受けたばかりの、新しい技術を搭載した医療機器です。この機器のために「薬剤併用型超音波歯周用スケーラー」という名称が新設されました。治験を行い、医薬品医療機器総合機構(PMDA)による品質、有効性、安全性の審査を受け、最終的に厚生労働省から薬事承認を得た歯周病治療機器です。バイオフィルムをターゲットとした殺菌治療機器ですので、インプラント周囲炎や根管治療時の応用など、今後様々な臨床応用も検討しています。

ブルーラジカルと従来の治療法との違い

歯周病は、多くの人々が抱える疾患であり、放置すると歯の喪失や全身の健康に影響を与える可能性があります。しかし、従来の治療法(スケーリング、ルートプレーニング、外科手術、薬物治療)では、口腔内の細菌を完全に除菌することが難しい場合があります。そのため、より効果的で患者に優しい治療法が求められてきました。このニーズに応える形で、「ブルーラジカル P-01」が開発されました。

ブルーラジカル P-01は、従来のエアフロー、超音波スケーラー、炭酸ガスレーザーといった治療法とは異なる革新的なアプローチを採用しています。エアフローや超音波スケーラーは、主に歯の表面や浅い歯肉溝の清掃や歯石の除去に使用されますが、これらは歯周ポケットの深部にまで効果を及ぼすことが難しいという限界があります。炭酸ガスレーザーは外科的に組織を除去する手法ですが、侵襲が大きく、患者さんに負担をかけることがあります。
これに対して、ブルーラジカル P-01は、非外科的でありながら、歯周ポケットの深部にある細菌を徹底的に殺菌し、同時に歯石を除去することができます。そのため、歯周病治療において、より深く、効果的かつ患者さんに負担の少ない治療が実現します。このように、従来の治療法とは一線を画したアプローチをとるブルーラジカル P-01は、歯周病治療の新たな選択肢として高い効果を発揮します。

従来の治療法:超音波振動のみ

重度の歯周病になると口腔内細菌が存在する歯石の取り残しが増え、治癒が難しくなります。取り残した部分には、抗菌薬の投与といった副作用を伴う化学療法が必要になります。

ブルーラジカル:超音波振動 + ラジカル殺菌

ブルーラジカル P-01では、過酸化水素とレーザー照射によるラジカル殺菌技術を使用し、虫歯菌や歯周病菌を99.99%の確率で殺菌します。この技術は、人体に影響を与えることなく効果を発揮します。

引用元:Luke株式会社(https://luke-br.com/

ブルーラジカル治療の効果

青色光が活性酸素種(ROS)を生成し、細菌の細胞膜を破壊することが科学的に証明されています。これにより、歯周ポケット内の細菌を99.99%除菌し、炎症を抑えることができます。

99.99%の菌死滅

青色光による強力な除菌効果で、歯周病菌を99.99%死滅させることが報告されています。

青色光の力

青色光は特定の細菌に選択的に作用します。歯周ポケット内で活性酸素を生成して細菌の細胞を破壊し、徹底的に除菌します。

即効性

治療後すぐに目に見える改善が期待でき、歯周病の進行を抑えることができます。

当院の歯周病治療の考え方
非外科処置を主体とする歯周病治療

ペリミル

歯周病は全身に影響する
ー 病巣感染のリスク ー

歯周病とは、歯肉内の歯の周りの組織(歯槽骨、歯根膜、セメント質、結合組織)の病気です。成人の約80%が歯周病にかかっているとされ、歯を失う最大の原因とされています。また、近年では、歯周病が口腔内だけでなく全身の健康にも影響を及ぼすことが明らかになってきました。特に、歯周病菌による歯性病巣感染は、全身の健康に深刻な影響を与えることが懸念されています。この病巣感染によって、心臓や腎臓、さらには他の臓器にも悪影響が及ぶ可能性があります。

歯性病巣感染とは

歯性病巣感染とは、口腔内に慢性的に存在する病巣が原因で、他の臓器に病気を引き起こすことを指します。この病巣自体は、明らかな症状を示さない場合もありますが、その影響は非常に深刻です。歯周病が引き起こす慢性的な炎症によって、細菌が血流に入り込み、心筋梗塞や脳卒中、腎疾患、リウマチ性疾患、皮膚疾患などの全身疾患を引き起こすリスクが高まります。また、胎児にも影響を及ぼし、低体重児出産や早産のリスクが高まることが報告されています。
その他にも、細菌やその代謝産物によって免疫系が過剰反応し、アレルギー反応を引き起こしたり、長期間にわたる病変が神経系(特に自律神経)に影響を与え、体に過剰な反応を引き起こすこともあります。
プラークコントロールおよびブルーラジカル治療は、病巣感染を防ぐために重要な役割を果たします。これらの治療によって、歯周病菌の拡散を抑え、全身への悪影響を未然に防ぐことができます。

歯周病の主な原因

歯周病の原因は、大きく分けて二つあります。

  • ①歯周病菌による歯周組織の炎症
  • ②炎症がある状態で歯に異常な力がかかり(咬合性外傷)炎症がさらに悪化

それぞれの原因に対して、適切な対策が必要です。以下に、その具体的な対策を説明します。

①歯周病菌による歯周組織の炎症が原因の場合

基本的には、プラークコントロール(*1)や歯肉溝のディブライトメント(*2)、そして歯周ポケット内のプラークコントロールを行います。しかし、歯周ポケットの深さが5mm以上(中・重度)になると、これらの処置が難しくなるため、通常は外科的な歯周治療によってこの深さを短くする処置を行います。
ただし、外科治療には侵襲(キズなど)が多いという課題があります。そのため、当院では外科治療の代わりに、ブルーラジカル P-01を使用して、ポケットの底にあるプラークを殺菌し、ポケットの深さを5mm以下に改善します。これにより、プラークのコントロールが可能となります。

  • *1 プラークとは、細菌が生息し、子孫繁栄のために細菌自ら作り出す住処のことを指します。細菌は、バイオフィルムという膜を形成し、その中で複数の細菌が生息します。この膜は、口をゆすいだ程度では取り除くことができず、細菌の栄養分を透過させる細菌にとっては都合のいいバリヤーのため、時間の経過とともに繁殖していきます。この膜が次第に盛り上がってきた状態のことを、英語で「プラーク(plaque)」と呼びます。当院では、このプラークを取り除いて歯面や歯肉溝に何も付いていない清潔な状態に戻すことを「プラークコントロール」と定義しています。なお、プラークは日本で「歯垢」と呼ばれますが、実際には歯の垢ではありません。
  • *2 歯肉溝の清掃は、歯科衛生士が治療の一環としておこなう処置です。炎症によって歯肉が増殖し、歯槽骨の吸収が進むことで歯肉溝が拡大した状態を歯周ポケットといいます。この状態に対して、歯肉溝の徹底的清掃(ディブライトメント治療)を行います。これは、歯肉溝に存在するプラークや歯石、不良肉芽組織を除去し、根面を滑らかにする処置です。従来の治療はスケーラーという歯周治療道具やエアフローという清掃器で行われますが、歯周ポケットが5ミリ以上の深い場所では、十分な殺菌や除石効果は出ませんでした。そのため、歯肉を切開して可視下でおこなう歯周外科手術が必要とされます。しかし、外科手術は侵襲も大きいため、非外科的に処置できるブルーラジカル P-01が登場しました。

②炎症がある状態で歯に異常な力がかかり(咬合性外傷)炎症がさらに悪化した場合
※この噛み合わせの状況を咬合性外傷といいます

この場合は深刻な状態が予想されます。もともと炎症がある上に、噛み合わせの不調和で一部の歯に異常な力がかかり、さらなる炎症を引き起こしてしまうためです。基本的にはプラークコントロールと歯周ポケットの改善が必要ですが、異常な力が歯にかかる嚙み合わせ(咬合性外傷)の原因を特定し、徹底的な噛み合わせのコントロール治療をおこなうことで、歯周病も同時に改善していきます。

当院の顎関節を起点とする総合治療システムについて詳しく知る

ブルーラジカル治療を受ける際の注意点

ブルーラジカル P-01だけで歯周病を完全に治すことはできません。歯周病治療の基本は、あくまでプラークコントロールです。プラークコントロールの習慣が完全に身につかなければ、ブルーラジカル P-01を使用しても効果は限られてしまいます。
そのため、当院では《当院の歯周病治療の内容と手順》を明確にし、患者様が歯周病への関心を持ち、プラークコントロールを継続できるよう、予防プログラムを提供しています。

ペリミル

歯周病治療サポートアプリ“ペリミル”について

日々のプラークコントロールを、患者様ご自身で継続することは非常に難しく、大きな負担となりがちです。そこで当院では、患者様が無理なくプラークコントロールを継続できるよう、「ペリミル」というアプリを導入しています。患者様の口腔状況や改善の進捗、定期検診の結果やアドバイスをスマートフォンで確認しながら、継続的な管理をサポートすることができます。ペリミルをご活用いただくことで、再発しやすい歯周病を効果的に管理し、健康な口腔環境を維持していただけると私たちは考えています。

ブルーラジカル治療の流れ

当院でのブルーラジカル治療の基本的な流れをご説明します。

  • 1

    ガイダンス

    始めに患者さまのパノラマレントゲン撮影とCT撮影を行って口腔内の状況の概略を確認した上で、歯周病の概要とブルーラジカルp-01の役割について歯科医師が説明します。このガイダンスを通じて、患者様がご自身の病状や治療内容について理解を深め、安心して治療を受けられるようサポートします。所要時間は約1時間半です。

  • 2

    歯周病検査

    次に、以下の検査を行います。

    口腔内写真撮影・PPD(プロービングポケット深さ)測定・BoP(プロビング時の出血測定)・プラーク付着状況(プラークインデックス)の検査・歯周病菌細菌検査及び診断

    検査結果をもとに、患者さんの歯周病の状態を正確に把握し、それに基づいた治療計画と概算の見積もりを作成します。この治療計画と見積もりをご確認いただき、治療を進めるかどうかをご判断していただきます。

    検査の結果、咬合性外傷が原因であると判断する場合があります。これは、炎症がある状態に加えて、歯に異常な力がかかることで更なる炎症を引き起こしている状態です。この場合、ブルーラジカル治療だけでは不十分で、噛み合わせの治療が必要となります。当院では「顎関節を起点とした総合歯科治療システム(自由診療)」による根本的な治療をすすめしています。また、歯槽骨骨吸収の状況によっては、ブルーラジカル治療の適用外となりますのっで、歯槽骨再生治療の選択をおすすめする場合もございます。

    当院の顎関節を起点とする総合治療システムについて詳しく知る
  • ここから治療が開始となります
  • 3

    予防プログラム全5回(1回60分)

    プラークコントロールを習慣化(技術を身に付けて毎日当たり前の行為として行えるようにすること)するためのプログラムです。担当の歯科衛生士とマンツーマンで行い、日々のケアをしっかりとサポートします。また、患者様用のアプリ「ペリミル」を活用して、当院からの口腔内情報をいつでも共有できる体制を整えています。
    ※ペリミルのご利用には、患者様のスマートフォンでの設定が必要となります。

    予防プログラムについて詳しく知る
  • 4

    再評価とブルーラジカル治療計画の作成

    予防プログラムの成果を、PPD(プロービングポケット深さ)測定やBoP(プロビング時の出血)測定を用いて評価をします。1歯ごとに歯肉溝の深さがが①4mm未満の歯と②4mm以上の歯に分類します。

  • 5

    ブルーラジカル治療

    歯周ポケット内のプラークや歯石を徹底的に除去し、歯肉の健康を取り戻すための根本治療です。

    • ①4mm未満の箇所は、浸潤麻酔科をほどこした上で、SRP&RD(スケーリング・ルートプレーニング&ルートディブライトメント)を行います。
    • ②4mm以上の箇所は浸潤麻酔科をほどこした上で、ブルーラジカルP-01による治療を行います。最深部の基底部に存在するプラークを殺菌することで、歯周ポケットを非外科治療で5mm以下に減少させることを目指します。
  • 6

    経過観察&再評価

    ブルーラジカル治療の効果を確認するためのプロセスです。検査に基づき、歯周ポケットの深さや炎症の程度、口腔内の清掃状態などを再度チェックし、治療状況を評価します。
    経過観察期間はブルーラジカル治療終了後、1、4、8週目の3回です。評価の際に、必要があればプラークコントロールの再確認とプロフェッショナルクリーニング(PMTC)を行う場合もあります。

  • 7

    最終評価とご報告(12週後)

    ブルーラジカル治療を含む全ての治療が終了した12週後に、最終評価を行います。この評価では、歯周ポケットの深さや炎症の消失具合、歯肉や歯槽骨の健康状態を確認します。その結果をご報告し、今後の歯周病管理のアドバイスをおこないます。

治療費について

ブルーラジカル治療は自費診療(保険適用外)となります。費用は、治療の範囲や症状の進行具合によって異なります。以下は、当院での治療費の目安です。ステップ2の時点で費用見積もりを作成させていただきます。

①ガイダンスのみの場合

ガイダンス

20,000円(税別)
②歯周病検査を受ける場合

ガイダンス

20,000円(税別)
歯周病検査
30,000円(税別)

合計

50,000円(税別)
③予防プログラムを受診する場合

ガイダンス

20,000円(税別)
歯周病検査
30,000円(税別)

予防プログラム

50,000円(税別)

合計

100,000円(税別)
④ブルーラジカル治療を受診する場合

ガイダンス

20,000円(税別)
歯周病検査
30,000円(税別)

予防プログラム

50,000円(税別)

ブルーラジカル治療

  • ① 歯周ポケット4mm未満
    1歯2,500円(税別)
    ※4mm未満の場合はブルーラジカル治療はおこないません
  • ② 歯周ポケット4mm以上
    1歯15,000円(税別)

経過観察

15,000円(税別)※計3回

最終評価の報告

15,000円(税別)

合計

130,000円(税別) + 2,500円(税別)×α  + 15,000円(税別)×α

再生治療費は除きます。 ※α:治療する歯の本数

ブルーラジカル治療の申込み

ブルーラジカル治療をご希望の方は、下記のメールフォームからお申し込みください。お電話でのご相談は受け付けておりません。

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しかの恩返し