歳を重ねても自分の歯で美味しく食べてほしい
「口はからだの門番」。食べ物を身体に入れていいのかを判断し、きちんと飲み込めるように筋肉を使って顎を開く。そして、消化吸収をうながすために、脳に食べ物の情報を伝えるという役割をもった大切な器官です。
個々の歯、歯周組織、上下の噛み合わせ、顎関節、咀嚼筋(そしゃくきん)、すべての関係がお互いにバランスをとって機能しないと、からだは十分な栄養素を取り入れることができません。
「歳を重ねても自分の歯で美味しく食べる」ことは、いつまでも健康に生きることと同じ意味なのではないかと思うのです。
だからわたしたちは、患者さんの歯を最善の状態にするために技術と道具の精度を高め、治療後も安定して健康でいられるために術後を見通す診断能力を磨いてきました。
お口のバランスを安定させて健康を取り戻すために、間違いのない治療計画を立てて「確実な未来を設計する」のが、セキハタ歯科医院の歯科治療です。
確実な未来を約束できる4つのわけ
それではここからは、わたしたちの治療が、なぜ「確実な未来を約束できる」と言い切れるのか、その具体的な理由を4つに分けてご説明しましょう。
お口全体の長期的な健康を考えて治療するから
歯科の治療では、まず痛くなった1本の歯を治療するのが一般的ですが、わたしたちは、お口全体を一つの単位としてとらえた治療をおこなっています。
「たった1本の歯」だったとしても、治療のあとにお口全体にあたえる悪影響を考えると、その歯だけしか診ないのはとてもリスクが高いと考えているからです。
例えば、1本のむし歯を治すことだけを考えて詰め物をした結果、他の歯よりもほんの少し高くなってしまったとします。
他の歯とのバランスを考えなかったせいで、まずその歯がやたらと当たって違和感を感じるようになります。歯医者に相談すると「2~3日すれば慣れますよ」と言われました。仕方がないので、その歯に当たらないように顎を少しずらして噛んでみます。すると違和感が少ないことに気づき、その状態でなにごともなく過ごせるようになります。こうして、新しく治療した歯に当たらないような噛み合わせがあたなの習慣になっていきます。
こうなると、歯医者の言っていたことは正しかったと思うでしょう。しかし、この「習慣」が様々な問題を引き起こしていきます。
まずはじめに影響を受けるのは、顎を動かす筋肉です。今までと違う位置に顎をずらすために、無理な運動をしないといけません。これが長期間続くと、頬やこめかみの辺りに痛みが出るようになったり、顎関節がカクカクと音を発するようになったりします。
噛み合わせの変化は、もちろん歯にも影響をおよぼします。治療した歯を避けて噛む習慣のせいで、一部の歯にかたよって噛むようになっていたため、その歯に大きな負担がかかるようになっていました。
すると、冷たいものがしみて痛みを感じたり、グラグラと揺れてきたり、歯の周りが腫れてきたりといった症状に悩まされます。最悪の場合、歯の根っこが割れてしまい歯を失ってしまうといった事態を招いてしまうでしょう。
たった一本の歯の治療が、ここまでの問題になることなんて滅多にないだろうとお考えかもしれません。でも、この状況は決してめずらしいことではなく、実際にわたしたちはこうした患者さんを数多く診察してきています。
歯の治療というのは、歯を支えるさまざまな組織との調和が取れることが大前提なのです。
上下の歯が正しく噛み合うように、筋肉が正しく動くように、関節が安定するように。「噛む」に関わりのある部分が全てきれいにバランスを取れるように治療を行うことが長期的な健康につながっていきます。
口腔ドックで自分の病状を深く理解できるから
治療の前には3回の口腔ドックを行います。一般的な歯科ドックと大きく違うのは、検査だけでなく「自分の現状を理解する時間」を大きく取っていること。それは、これから先の健康を保つために行動するのは患者さん自身だからです。
初回のドックは、お悩みの状況についてお話をうかがいながら、歯にまつわる知識を少しずつ高めてもらうところから始まります。お話のあとに、お口の中をすみずみまで検査できるように資料採りを行います。
2回目のドックでは検査の説明資料を元に模型や写真を使いながら、ご自分の現状を視覚的につかんでいただきます。最後に、咬合機能の状態を確認、チェックしていきます。
3回目はすべての結果のご報告とご相談です。口腔ドックを通して気が付かれたことを、患者さんが家に帰ってじっくり復習できるように「口腔ドック報告書(約50ページ)」という資料にまとめてお渡ししています。検査結果と診断結果、今後の治療計画の提案が書かれたこの資料が、わたしたちと患者さんの共通の物差しになります。
このように、患者さんが自分の歯に積極的に関わりながら、すみずみまで分析をおこなっていくため、すべての疑問や問題点がクリアになった状態で治療を受ける準備を整えることができます。
口腔ドックについて
顎関節の診断によって歯の未来を予測できるから
顎関節は噛み合わせに大きな影響を持つ関節です。実は、2番目の理由にあったの「口腔ドック」検査のでもっとも大切なのが、MRI画像を使った顎関節の診断で、この結果が未来を予測するために欠かせない手がかりになります。
どうして未来の予測につながるかというと、簡単にいえば、顎関節はある段階まで悪化してしまうと「あとは一方的に悪化していく」関節だからです。
現在の関節の状態が把握できれば、噛み合わせをこれ以上悪くしないために、
「これから何ができるか」
「どんな治療をすればいいか」
「治療の後も良い状態を保っていくにはどうしたらいいか」
といったことが見えてきます。
つまり、顎関節を正確に診断すると、患者さんの噛み合わせの今後が予測できるので、歯を健康にするための対処法がはっきりとわかるのです。これが「確実な未来を設計する」と言い切れる一番の理由です。
顎関節の病状の進行具合の説明など、詳しくは下記のページに掲載しています。クリックしてご覧下さい。
顎関節の診断とMRIについて
その人に最善の治療計画を提案するから
わたしたちの治療計画が一般的な歯科のものと大きく違うのは、顎関節の診断によって「治療後の噛み合わせの状態を予測できる」ので「歯の健康状態を予測できる」ということです。
未来の姿を正確に予知することで、患者さんにとって最良の治療計画を立てることができます。
まずは、顎関節の診断を含めた検査の結果と、当院が蓄えたデータを照らし合わせて「治療の指針」を作ります。
この指針をもとにして、実際の治療の内容から治療後のメンテナンスまでを治療計画としてまとめます。
治療計画の内容は、口腔ドックの結果と合わせてご覧いただけるよう、検査報告書の後半でご説明しています。
こうして、治療の前にしっかりと原因を特定し、未来の予測を元にした計画を立てることで、リスクが少なく確実性の高い治療をおこなうことができます。
治療計画について