咬合治療の難しさ

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咬合治療の難しさ

歯科医療の目標の基礎の部分は“毎日、お口の中の細菌を徹底的にコントロールしていけるような習慣を身につけて戴けるようにご指導すること”であり、最終目標はかみ合わせが気にならないようにお口の状態を整備すること(言い換えれば、噛み合せることにより顎関節や咀嚼筋に害を及ばさないこと)"です。

しかし、これらのことは歯科治療の中で一番難しいことなのです。

何故なら皆さまの今までの生活習慣を変えるということに踏み込んでいかなければならないからです。特に噛み合わせでは、たとえその噛み合わせが為害作用を持っていたとしても、明確な症状が出にくいため、ご本人はさほど感じていらっしゃらないことが多いからなのです。

「咬合」という問題は、まず歯科医が患者さんの現在の噛み合せが良いかどうかを正確に診断し、必要があれば調和のとれた咬合に創りあげていかなければならないのですが、そのことに関心を持ちその技術を極めている歯科医が非常に少ないというのが現状です。

機会があれば、歯科医に「良い噛み合わせとはどんな噛み合わせですか?」と尋ねてみてください。明確に答えられる歯科医は少ないと思います。

理由としては

1、歯科医師が咬合治療そのものを習わなかった
2、今患者さんが噛み合わせを特に気にしていなければそのままいじらないほうが良い(触らぬ神に祟りなし)
3、1歯ずつの治療のため咬合は高かったら低くするという調整で十分だと思っている。
4、保険治療には咬合治療の点数が殆どない
5、歯科医が咬合治療でより悪くした経験が有る為それに反対する
6、咬合治療による結果を予想するためには歯科医師の認識以上の正確さが要求される。

等々が考えられます。

咬合治療には十分な知識の習得と実践が要求され、治療自体が細心の注意なくしておこなわれたならば、変えられた咬合が問題をかえって大きくする可能性もあるため、手をつけることを、あえて避けているといっても過言ではありません。

ですから“噛み合わせ”に異常を感じる方にとっては難病に近い存在になってしまうわけです。

そして噛み合せに異常を感じる方々は必ずと言っていいほど、噛み合わせをきちっと治療してくれる歯科医療を求めて何軒もの歯科医院をはしごするものなのですが、上記の理由によって、いじればいじるほど泥沼の状態に陥ってしまうのが現実のようです。

例えば歩いているとき不意に片方の靴を無くしたとしましょう。最初は「まあいいや平気平気」と思って歩いていても、だんだん歩いていくうちに足の「膝の関節」が痛くなってきます。それでも我慢をして歩いていると今度は「腰」が痛くなり、場合によってはやがて肩の方まで痛くなってしまうという現象を引き起こすのです。

このようなことが実際“あご”の関節でも起こります。

ある患者さんはお口を開ける時、スムースに開けられず顎の関節がカクカク鳴ったり、お口が最大開いても指一本分で非常に食事をすることが困難だったり、肩凝りが激しくなったり、偏頭痛持ちになったりと様々な症状を呈してくるのですが、これらの症状は噛み合わせが原因であったと言うこともしばしばです。

それではどのような噛み合わせの状態なら良いのでしょうか?

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